- 2014-12-16 Tue 18:15:39
- 千葉リョウコ
続きはまた夜に (バンブーコミックス 麗人セレクション)
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千葉 リョウコ
竹書房 (2014-12-06)
竹書房 (2014-12-06)
売れっ子ホストの阿久沢 文と刑事の二神崇晴は、学生時代の同級生で元恋人。 2年前に再会した夜、誘い誘われるままにカラダを重ねてからは、 たまに会ってセックスするだけの割り切ったオトナの関係を続けている。 心の中では未だに互いを想い合いながらも、臆病すぎてすれ違う2人。 でも、気持ちを押し殺したままカラダだけの関係を続けるのは苦しくて───…!?
オマエの心に手錠をかけられたらいいのに
ホスト×刑事。
元恋人たちの再会ラブ。
互いに気持ちを残しながらも、自分とは違う世界の住人だと一方的に別れを切り出した受を攻も受け入れて一度は別れるが、偶然再会したのをキッカケにセフレとして付き合うようになる。が、どちらも臆病さが邪魔をして素直になれず気持ちはすれ違っていき…というお話。
千葉さん初の麗人コミックス。
冒頭の序章がヤリ目的なセフレ感満点だったので、表紙や口絵のアダルトな雰囲気とは違っていつもの千葉さんっぽいお話かなと思っていたら、予想してた以上に面白かったです!
おそらく1冊通して1つの話という長編だったのもじっくり描けて良かったんだろうけど、もしかしたら千葉さんのコミックスの中では一番好きかも?っていうくらいストーリーの絶妙なじれったさが甘切なくて◎。
臆病者なくせに強がりが邪魔して素直になれないという似た者同士な二人なだけに、あと少しのところで上手く掛け合わずにすれ違ってしまうもどかしさやキュンとする切なさが1冊でたっぷり読めてすごく良かったです。
それぞれの視点が交互に描かれているので互いに思っていることがわかりやすかったのも安心して楽しめていいですよね。
適度にホストと刑事両方の仕事描写があったのも読んでて良かったし、なかでもポイントが高かったのが文(攻)の仕事に対する姿勢。
売れっ子ホストでありながら跡取りという経営者側の人間なだけに、学生の頃から水商売に対してちゃんと地に足を付けて向き合っている様子がチャラいだけで終わってなくて好感持てました。跡取りだけど仕事場で父親と話すときはきっちり一線を引いてなあなあになってないのもボンボンって感じじゃなくて良かったしね。
ただチャラく見せかけてるわりに中身は相当のヘタレだったのがちょっと情けないタイプだっただけっていうね!www 意外とすぐ泣くのも可愛げがあったし、まあそういうヘタレ攻は好みなので可愛かったですけど。
一言でいうなら崇晴のほうは天邪鬼系で、文は臆病ヘタレって感じですかねw
そしてそんな天邪鬼な崇晴(受)はというと、学生時代に付き合っていたときからそうだけど、恋愛面では一方的すぎて独りよがりな割り切り方に思えたのが少々モヤッとしたものの、第三者からの言葉で文とのことを考え直したり歩み寄ってみたりするのが妙に素直さを感じさせて可愛かったです。
意地っ張りな二人なのでどちらが先に折れるのかなと思っていたら、予想を裏切って崇晴のほうから素直に好きって気持ちを伝えたのも潔くて好印象。
追い縋る文もちょっと見たかった気はするけど(笑)、ヘタレ×意地っ張りとしては嬉しさのあまり泣いちゃう文にキュンとできて良かったし、台詞も互いにベタ惚れ感満点で良い告白シーンでした♪すれ違ったまままた別れることにならなくてホント良かったね!ww読者としてもホッとしたわw
セフレものとしてもモトサヤものとしても展開的にはすごく王道だはと思うけど、終盤には程よくドキッとするような山場もあって最後まで飽きずに楽しめました。
お互いにゾッコンなくせに、臆病さが邪魔して平気な顔で駆け引きをしている二人がどうしようもなくて可愛いよねw
身体だけの関係を続けているのでエロも満足する程度にはあり、サラッと楽しむには大満足の内容でした。今後もこういう作品、期待してます!
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