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絡まる恋の空回り

絡まる恋の空回り (ディアプラス文庫)
渡海 奈穂
新書館
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予備校講師の柏瀬の部屋に、突然、上階から半裸の男が降ってきた。同性との痴情のもつれで部屋に戻れないというその男、柴崎を助ける羽目になった柏瀬。以来、なりゆきでご近所付き合いが始まった。友人を作るのが苦手な柏瀬だが、柴崎のそばは心地いい。だからなぜかやたらと親切にされる。柴崎にとって自分は恋愛対象なのかもしれないと考えて、少し浮かれた気分を味わう柏瀬だが……? 大人同士のご近所ラブ♡


 すごいな、どんどん好きになってくもんだ。

 高校の国語教師×予備校の数学講師。
 1歳差の年下攻。熱血系(ゲイ)×超童顔のクール系(ノンケ)。

 上階から降ってきた攻と顔見知りになって以来、どうやら自分のことを未成年だと勘違いしている彼に親切にされているうちに惹かれていく受のお話
 後半は恋人になった二人が、受け持ちの生徒とその親に手を焼かされている攻の問題に図らずも受が首を突っ込んだカタチになったことで少しだけギクシャクするお話

 上階からパンいちで落ちてくるという出逢いのインパクトのわりには、お互い教職なのもあって地に足のついたというかわりと地味目のお話だったなという印象でした。
 とはいえ、前半は年齢の勘違いによるズレを表面上は上手く会話が噛み合ったように進んでいくのが読んでて面白かったし、勘違いに気づいたときの叫びながら蹲って恥ずかしがる柴崎(攻)の対応もすごく可愛げがあって楽しかったです。
 最初対面したときにやたらと平然としてて軽いノリだったので、てっきりもうちょい軽薄な人物かと思ったんだけど、教職に対する熱意とか生徒への真摯さは予想外に好印象な人物でしたね柴崎は。恋愛に関してはある意味刹那主義的な考えでありながらも、柏瀬(受)のように言動自体が冷めているわけではないぶん恋人らしい甘さが感じられたのも好感持てて良かったです。
 なにより、恋人より仕事を優先させるせいで長続きを諦めてきた柴崎だけに、同じような職業で理解があって上下階という身近に住んでいる柏瀬という存在に出逢えたのが破れ鍋に綴じ蓋っぽくてやたらと収まりがいいんだよねー(笑)
 後半ではそんな柴崎に感化されて情も熱意も薄かった柏瀬に変化が現れてくるし、互いにとってイイ方向へ変われるベストな相手に出逢えたんだなって思える二人でした。

 恋人になってからは、大人同士らしく落ち着いた甘さが味わえてほっこりしたかと思えば、二人して相手を褒め合うというまさにバカップル丸出しなやりとりが読めたりと、クスリと笑える展開があったのも◎。
 似た職業でも違う考えの二人が、家庭環境に問題を抱えて悩んでいる生徒というひとつの問題に取り組む過程も自然で良かったです。意図せず首を突っ込むことになってしまったぶん、柏瀬が柴崎に対して引いたり押したりする加減が絶妙だったのがやっぱ大きかったと思う。自分にはできないことを体当たりで頑張ってる柴崎のことをちゃんと尊敬して尊重してるからこそ、自分の意見だけを押し通さないところが大人でいいね。

 前半は雑誌掲載作なので展開がアッサリしてて、ノンケの受が攻のことを好きになる過程が少々物足りなくは感じたのですが、後半のお話がすごく上手くまとまってたせいか満足感の得られた1冊でした。地味だけど良いお話。
 斑目さんの絵も雰囲気あって良かったです♪
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