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彩雲の城

彩雲の城 (Holly NOVELS)
彩雲の城 (Holly NOVELS)
posted with amazlet at 15.11.23
尾上 与一
蒼竜社
売り上げランキング: 24,661

太平洋戦争中期。婚約者に逃げられた谷藤十郎は、外聞から逃れるように志願したラバウル基地で、高速爆撃機・彗星と共に着任してきた優秀で美しい男、偵察員の緒方伊魚とペアになる。伊魚は他人を避け、ペアである藤十郎とも必要最低限しか話さない。他にペアに欲しいと画策していた男がいた藤十郎だったが、冷たいようで生真面目で優しい男を嫌いにはなれなかった。それに、時折伊魚が起こす呼吸困難の発作も気がかりだ。そんな中、不調が続く彗星は偵察機への転用を命じられる。積乱雲湧く空を駆ける彗星ペアの運命は―──。


 人が寄りつかない航空機 人を寄せつけない偵察員

 操縦員×偵察員。
 1945シリーズ第3弾。

 婚約者に逃げられ外聞から逃れるためにラバウルへとやってきた攻と、愛人をしていたかつての上官によって彗星と共にラバウルへと飛ばされてきた受が生涯のペアになっていくお話

* 感想 *


 シリーズ3作目、ラバウルが舞台の今作もずっしり重い読み応えでした。
 前半はまだ上り調子の華やかな雰囲気なのもあり、藤十郎(攻)を拒んでいた伊魚(受)が彼の傍で過去を乗り越え少しずつ心を開いていく様子があまりに可愛らしくてキュンとしたり、二人が衝突や搭乗を経てペアとして絆を深めていく過程、呪いの人形(藤十郎手彫りの仏像)と呪いの札(伊魚作の句がしたためられた札)など、戦時中という状況下の中でもフッと和めるコミカルなやりとりを楽しめたのですが、戦況が悪化するにつれ徐々に首を締め付けられていくような空気感と空襲に晒される危機感の中で、互いと彗星と共に最後まで生きようとする二人の清々しささえ感じるほどの清廉な姿に胸が締め付けられて堪らなかったです。
 いつ堕ちても二人一緒なら本望。
 契りを交わしながらも生涯の伴侶というより、唯一無二の彗星ペアとして帰る場所として必死に生きた二人に胸を打たれたお話でした。

 それにしても命からがら逃げ切れたと思った直後の彗星完全停止による墜落、水着後の無人島でのサバイバル、藤十郎マラリア感染、夜の嵐の中イカダで漂流など、生きて戦場から離れられたとホッとしたあとも次から次へと二人の命を脅かすような日々は読んでてしんどかったし、このシリーズは本当に中盤から最後にかけては気を張りつめっぱなし息をつめっぱなしで駆け抜けるように読了する作品ばかりですよね(苦笑) けどそれでも、彼らの命の輝きが強く尊いからこそ惹きつけられて止まないシリーズなのでした。
 藤十郎の程よく朗らかで真っ直ぐな気質、伊魚の切なくも目が離せなくなるようなツンデレっぷり、どちらも愛しい、愛すべき彗星ペアです!

【 全サ小冊子 : おうちびより 】
 1本目の「旦那さんたちのこと」では第三者目線で語られる、二人の穏やかでそっと紡がれるような平和な日常にほっこり。キスマークを虫刺されと勘違いして薬を塗る美代に他言するなとくぎを刺す伊魚が思わずほぅ、と息が漏れる色気を醸し出してて素敵。
 2本目の「空を泳ぐ魚」は、伊魚がラバウルに出向する直前のひとコマ。持て余されている彗星と己を重ねる伊魚の様子が切なさと遣り切れなさが詰まってて堪らなかった…。
 おかげで最後の、鉄兜を巡る牧さんの1P漫画の藤十郎が思わず噴き出すくらいとても和みでした笑。
 無い方が具合がいいと言い切っちゃう伊魚が男前すぎるw これは藤十郎じゃなくても惚れるわ~ww

* 印象深いシーン *


 伊魚が床で紡ぐモールス信号に藤十郎が返す二人きりの静かなやりとりも優しい温かさが感じられてとても好きなんだけど、一番グッと胸に刺さったのは、死後雲の家へと向かう前に靖国で待ち合わせようと約束を交わすシーンに想いが込み上げて落涙
 まだ年若い彼らから未来を奪う戦争という理不尽さへの遣り切れない思い、その中でも必死に仲間や国のために命を懸けて己の人生を生き抜こうとする強さなど色んな思いがぶわっと膨れ上がり、手を握りしめ合いながら、必ず行く必ず待っていると強い誓いを交わす二人の儚すぎる先行きを思うと泣かずにはいられなかったです。とても印象深いシーン。

 ほかにも、あの雲の中で暮らそうとおとぎ話のように積乱雲を眺めながら話すシーンにも胸が締め付けられたし、俺の人生を貴様にくれてやると伊魚に想いをぶつける藤十郎のセリフも印象深かったし、挙げ始めるとキリがないんだけど、何気に空襲という命の危機に晒された中で再会した二人が掘りかけの穴の中で身体を繋ぐシーンも瞬間的な生命の燃え上がりをみたというか、息を呑むような凄絶な情欲が感じられて印象深かったです。エロさよりも生命力が伝わってくる情事。
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